タイの伝統的刺青・サクヤンハーテウを入れてきた(画像あり)

サクヤンハーテウ สักยันต์ห้าแถว とは、タイに伝わる刺青の一種。サク สัก とは刺青、ヤン ยันต์ パーリ語のヤンテウからくる語で魔除け・護符、ハー ห้า 五、テウ แถว 列、『五列からなる魔除けの刺青』って感じです。ちなみに文字はタイ文字ではなくて、クメール文字やパーリ語で彫られています。

有名処ではアンジェリーナ・ジョリーが入れていますね。これで世界的に有名になったという側面も。左肩にあるのがサクヤンハーテウです。腰部分の虎もサクヤンです。

angelina-jolie-sak-yant-tattoos

サクヤンハーテウには以下の効能があると言われています。

  • 幸運を呼び込む力
  • 魅力の増大
  • 運気の上昇
  • 魔力・陣痛力上昇
  • 金運の上昇などなど

タイで夜遊びをする方などは、嬢の肩にコレがあるのを観たことがある方も多いかもしれませんね。現状を良くしたい、更にいい状態になりたい、と願う意味があるので低所得者層や地位の低い人たちに好まれる傾向が強いです。高学歴・高収入な人たちがサクヤンを入れてるのはあんまり見たことないです。

では、なぜボクが今回入れたのかというと…特別になにがあるわけでもないのですが、初めてタイに来て以来ずっと気になっていたんですよね、サクヤンが。色々と調べてみて10年前ぐらいにはすでにどういう由来のものか、どういう人が入れるのか、などもわかっていました。タイに遊びに来るたびに入れようともしていたんですが、日本で暮らしているとタトゥ(というと聞こえが良くなってしまいますが刺青、ですね)があると色々と不便だろうなぁ、と敬遠していたのです。

今はバンコクに住んでいますし、今後も日本に戻るつもりもないのでタイミングが合えば入れたいなぁと日々考えていました。正直なところ、日本人であり敬虔な仏教徒と言うわけでもないボクがサクヤンを入れてどれほどの効果や意味があるかはわからないです。しかし、自らを律するというか、自分に対してのプラシーボ効果的なものがあるのかもしれないと漠然と感じていました。また、年末にガツンとしたイベントが一つあるのでそれに対しての気合を入れるという部分もあったりします。ちなみにスピリチュアル的な要素はボクには皆無です。

ナコンパトムにサクヤンで有名なお寺があり、そこに行こうかなぁと思っていたところ友人の友人にアジャーン อาจย์าร(サクヤンを施す人、師)がいるというので、それなら、と行ってきた次第です。サクヤンはお寺でカラワートと呼ばれる位のお坊さんに入れてもらうか、今回のように本当のサクヤンを彫ることを認められたアジャーンに入れてもらうしかありません。今回掘ってくれた彼がどの程度のレベルなのかは全くわからないですがw女性の場合はお坊さんが触れることができないので布越しに彫ったり、アジャーンが彫ったりします。彫る前と彫る後には祈祷の時間があります。この辺が、ファッションタトゥとは少し違うところでしょうか。またサクヤンは必ず手彫りです。機械では彫りません。数十センチのステンレスの棒(昔は木や竹を尖らせた物)を使い一つずつ彫り進めます。昔は彫る場所や大きさなども厳格に決まっていたそうですが、近年はその辺に関してはカジュアルになってきているとの事でした。

今回ボクがお世話になってのは、アジャーン・オーという師がやっているところ。パトゥムタニに施術所があるので、そこまで車で行ってきました。

今時っぽくFacebookページもあります。

https://www.facebook.com/SakyanArjanOor/

休みがこの日しかなかったので、一週間ほど前に予約の電話を入れたところオー師はちょうど当日に香港にサクヤンを入れに旅立ってしまうとのことで、彼のお弟子さんを紹介してもらいました。当日は、出発前ギリギリのオー師にも会うことが出来ました。右がオー師。少し話しましたが、とてもいい感じの方でもう少し話してみたかったですね。

着いたら予約している旨を伝えました。

よろしくお願いします。

はい、よろしくお願いします。では、服を脱いでください。

え、もう脱ぐの?

そうです。脱いだら…これを持って…お祈りします。

(しばしお祈り)

では、私の前に背中向けて座ってください。

あれ?なんか触ってる?あれ?もう始まるの…イテッ!

線香とポンマライ พองมาลัย(祈祷時に使う花輪)と彫り代(あくまでもタンブンとしてそなえます)をのせて彼と一緒にお祈りした後は、そのまま彼の前に座って、ちょっとだけ掘る部分を触って(この時に枠を転写していたみたい)たと思ったら…すぐに彫りが始まってビックリしました。消毒とか特に無かった気がしますw針とかも特に確認しなかったなぁ…急にブログの更新が止まったら、察して下さいw

以下、彫っている時の写真です。人によってはグロ画像なので、お気をつけ下さい。彫ってくれた彼の名前は失念してしまいました…。

アタリをつけるための枠が転写してありますね。

このステンレスの棒を器用に操っていました。右手は一定のリズムで上下していて、左手を微妙に動かして文字や図柄を彫っていきます。

 

施術中は背中側なので全く手元は見えず、背中に感じる痛みでは、針があっちこっちに飛んでいる感覚だけがあって、これでちゃんと文字が描けているんだろうか、ものすごく曲がってたり滲んだりしてないだろうか、と不安になりましたw出来上がりを見ると、ちゃんと彫れていて(当たり前ですが)なんだか不思議な感覚になりました。

施術所の中はこんな感じです。

今回、担当してくれた彼。当然ながら手も足もビッシリとサクヤンで埋め尽くされていました。

完成直後。赤いですが、色ほどの痛みはありません。

完成後のお祈りというかおまじない(カタ、というみたいです)をしているところ。この言葉がないと効力が無いそう。

終わったら、ここで自分で線香と共に祈りを捧げます。タイ語なので教えてもらいながら詠みました。

動画も撮ったのでよかったらどうぞ!黙々と彫ってくれてます。

施術自体は3、40分ほどだったかと思います。痛かったかと言われれば、多少痛かった、と答える程度でしょうか。今ではもう忘れちゃってます。彫り始めはこんなもんかぁ、という感じで、途中から少しにぶい痛みが出てきて、骨がある部分に当たるとガツッとした刺すような痛みが来たりしましたが、総じて耐えられないほどの痛みでは無かったです。今回の場合は流血も全くなかったですし、施術後の腫れも非常に小さかったです。この辺は施術者の腕にもよるんだろうなぁ、と思います。他の図柄への興味もちょっと湧いているのですが、とりあえずは20年越しの願いが叶ったので、しばらくはコレで満足しておこうと思っています。

ということで、サクヤンハーテウを彫ってきました。興味のある方、やってみたい方がいればご紹介しますよー。

追記

先日、連絡を頂いたのですが、プロンポンにアジャーンオーが経営に参画するタトゥースタジオができたそうです。ここなら普通に英語も通じますし、機械彫りもやっているみたいです。上記の施術所まで行くのは厳しい方は、こちらを利用するのもいいかも知れません。ただ、オー師が彫ってくれるかどうかはわからないです。かなり忙しく世界中を飛び回っているようなので。

Bangkok Ink http://bangkok-ink.com/

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