【Kindle雑感】『バンコクアウトロー』髙田胤臣


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こっちにきてからというもの、Kindleでは小説を読むことが多かったんだけど、最近は気分を替えて、東南アジアを題材にしたこっち系(どっち系?)のKindle本を色々と読んでいる。東南アジア系の本は大御所の下川裕治氏を始めとして、色んな人が書いているので尽きることはない。

作者の高田胤臣氏は、バンコクに長くいらっしゃる方で、各種書籍・雑誌やフリーペーパーなど、色んな所で名前を目にするので知っている人も多いと思う。というか、バンコクに興味がある人だと知らない人の方が少ない、と言うほうがいいかもしれない。タイ、バンコクのオモテもウラも知り尽くした筆者の文章はリズムも気持よく、内容も体験した人ならでは、という感じでいい加減なコピペ本とは一線を画すものだ。ギャンブルの項などは、知り合いのタイ人に同じタイプの人間がいたのを見てきているので「そうそう!」と思わず言葉に出てしまうぐらいだった。Kindle版の手軽さと400円という値段の安さを考えると、バンコク好きは読んで損は無い一冊だと思う。

本としては全体的に、暗く、キツ目のテーマが多いのだが、一冊を通して読んでみると、高田氏の並々ならぬタイ、バンコクへの愛情が感じられるものとなっている。いつかどこかで出会って、一緒に飲んでみたいと思わせるような感じだ。バンコク関連の書籍というと、夜遊び系とバックパッカー系がほとんどの中、こういうリアルなバンコクを垣間見られる書籍はありがたいと思う。最近読んでいる、少し前のバンコク(というかヤワラー)の事を書いたものもそうだけれど、バンコクというかタイも近年の政策でここに描かれているような事柄も急速に失われつつある気がする(屋台もどんどんとなくなっていくしね)。そんな中でも、未だ残っている事柄もあるので、少しでも自分の体験として色々と見て行きたいなぁ、というか、自分が体験してきたタイ、バンコクをもう少し何かの形で残しておいたほうがいいのかなぁ、とか思ったのだった。

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